2019年9月3日
7月に製作させていただいたネックレスを紹介させていただきます。
大学時代から仲良くしてくれている大切な友人からのオーダー。
彼女の娘ちゃんの一歳の記念に。
自分も着けて
いつかは娘にプレゼントをしたいという
なんとも粋なオーダー。
お母さんの想いがたくさん詰まった
母から娘へ受け継がれる大切なネックレス。
その責任に、緊張感を伴いつつも
彼女と娘ちゃんの事をイメージしながら
楽しく製作をさせていただきました。
刻印を入れたいとの事で
ちょうどパリに出向く機会があったため
いつもアンティーク刻印を購入しているお店で事前に店主に相談。
今回のオーダーにぴったりの字体を見つけました。
この日は、いつもよりアルファベットの在庫は少なかった中での入手。
とてもラッキー。
どんなデザインがよいか希望を聞きながら
少しずつデザインを考えながら
形を決めていきました。
自然体で優しい彼女の雰囲気から
少しぽってりとした形のサンプルも。
最初は、フラットな形が希望だったけれど
可愛い!と感じてくれた、直感を信じて
サンプルのぽってり型に決定!
彼女には、彼女をイメージして作った事を伝えていなかったけれど
やっぱりその人をイメージして直感で作ったものは
不思議と、伝わるものだ。
なんだかとても嬉しい。
K10の地金プレートから製作をはじめます。
金を溶かして
少しずつ形を作り。
刻印も試しに打ってみる。
製作しながら
彼女のシンプルでもしっとりとした女性的な
いつもの着こなしを思い出し
少しラインを細身に変更しました。
はじめての事だらけの育児がんばって、
娘ちゃんが素敵な女の子に育ちますように・・・。
という願いを込めながら。
波のような
でも何の形でもない緩やかなカーブをもつ
立体的なペダントトップができました。
これから埋めるダイヤの大きさもチェック。
サイズ感をチェック。
(汚い作業着、失礼いたします。)
0.2caratsの小さすぎず
でも大きすぎないダイヤを埋め込みました。
仕上がりのネックレス。
最初のオーダー時には
思いもしなかった形。
相談をして、試作、製作を進めるうちに
自然と、いま、これからの母と子の形に
出来上がっていった気がします。
娘ちゃんが大きくなった時でも
素材がわかるように
裏面には素材の刻印を。
箱にはフランス語で
「Pour ma fille adorée」=私の愛らしい娘へ
という文字を刻印しました。
そして、彼女からは
彼女史上ナンバーワンのネックレスになり、
とっても気に入ってくれたと
喜びのメッセージをもらいました。
まさに、至福のときです。
その後も、
彼女から、嬉しくて毎日のように磨いてると聞き、
早速大切に使っていただいていることに感謝です。
そして、これから母娘が一緒に過ごす時間を
ネックレスも辿っていくのだなと思うと
とても感慨深い。
大切なお品を製作する機会と
愛情に包まれ、優しくてほんわかとした時間をくれて
本当にありがとう。
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